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「旨い」から「美味い」へ

2020.08.24


「美味い」という文字が好きだ。「旨い」に対して「美味い」は当て字なのかもしれないが、味覚に対する美学が秘めている気がしてならない。正直、「旨い」に囚われている方が多いのではないだろうか。何か「おいしいもの」食べた時、「うまい!」と叫ぶ。その「うまい!」は、無意識のうちに「旨い!」と言ってしまってはいないだろうか?私もそうだったし、今でもそうだ。でも偶に、「美味い!」と感じることがある。今でも忘れない私の「美味い」とは・・・ちょっと長くなるが、話を聞いて頂けないだろうか?

 

若気の至りとは、歳と取って振り返れば、矛盾だらけで酷く恥ずかしいものである。19歳の時、置き手紙一つで家を飛び出した。そこには「有名になる!」的なことを綴った記憶がある。今でもその手紙を、親が隠し持っているのか知らないが、確認する気にもならない。はて、田舎から大都会東京に降り立った。夜行バスから地上に一歩、憧れの地に足を付いた瞬間、RPGゲームでレベルUPする感覚を、効果音とともに我が身で体感した。興奮している。降り立ったは品川バスセンター。新宿目指して北上。ひたすら歩き続けるも、体に負担はほとんどない。今度はマリオのスターを手にしたかのように、突き進む。夕暮れ時に、たどり着いたは上野駅だった。時間も時間だ。さすがに山手線に乗った。ぐるっと品川に戻り、さらにぐるっと、念願の新宿に到着した。もう完全に日が沈んでいるはずなのに、明るい街並み。見上げた夜空に星はない。新宿は憧れていただけで、尋ねる当てなんてない。髭が伸び切った色黒のおじさん達と、路上で夜を明かす覚悟はできていた。季節は7月。体力には自身はあったが、お年頃か体のベタつきは気になった。新宿西口小田急百貨店のトイレで体を洗うことにした。不自然にもトイレの手洗い場に突っ立っていたZONOに、一人のおじさんが声を掛けてきた。「きみ、駅前で屋台をやっているんだけど、食べにおいで。」田舎から出てきた少年はすぐに信じた。そして体を拭き終え、顔を洗い、その屋台に向かった。向かうと、確かにそのおじさんはいた。おじさんは、「ちょっと待ってて」とカウンターの隅を指差す。賑わう屋台、真夏にも関わらず、おでんの蒸気が、風情ある演出を施している。ほどなくしてラーメンが出てきた。思えば、東京に出てきて、大したものをまだ食べていなかった。いっきに啜る。出所してきたばかりの人と思われても仕方ない。麺とスープは同時にそこをつく。おじさんにお礼を言う前に、「旨い!」と叫んでしまった。

 

幼少時代から、とにかく食べることが好きだった。祖母には、「ゆうくんは料理人になったらいい!」と提案されたことも何度かある。東京に出てきても、食欲は加速した。あれこれ食べ歩き「旨い!」と連呼した。先述の屋台のおじさんに誘われ、住み込みで屋台で働いた。微々たる日給だったが、住む場所は与えられた。とはいえ、その収入では贅沢な食事をすることは出来なかったので、昼は工事現場で働くことにした。東京の時給の高さに興奮し、昼夜と寝る間を惜しんで働いた。休みの日は、お台場で一人焼肉をした。とにかく霜降るお肉は「旨かった」。本物の天ぷらというものも初めて口にした。衣より海老が大きく、ぷりっぷりの食感は「旨かった」。場所は忘れたが、回らないお寿司も初めて食べた。一巻3000円の大トロはさすがに二口で食べる。「旨めぇー」と叫ぶのも忘れた。(ちなみにこの寿司屋は、さすがに屋台のおじさんの奢りだった笑。)別れの時が来る。こんな生活がいつまで続くのか、いや場合によってはいつまでも続いていたかもしれない。しかし、屋台のおじさんにも、行方は分からない息子がいたという。親御さんの思いとやらをすごい気に掛けていた。住み込み始めた当初、公衆電話から家に電話させられる。「何も言わなくていい!大丈夫!元気にしている!とだけ伝えなさい!」と言われた。そして、「君はまだ若い!帰ってまた来たらいい!」と諭された。最終日に出された賄いのラーメン。チャーシューが5枚も入っていた。口にした時、味わいより屋台のおじさんの想いに触れた。うまく言葉にできない「うまさ」があった。家に帰り着くと、母親が抱きついてきた。その日の晩飯は覚えていないが、食卓にならぶその御馳走を目に、やはり、言葉にできない「うまさ」を感じる。いや、美しかった。味わいを通り越した何かがあった。今思えば、それは「美味い!」だったのかもしれない。

 

「美し里」という焼酎がある。焼酎にハマり始めた当初、酒屋の店主に勧められて購入した焼酎だ。さつま芋は畑から掘り出すと、傷みが早く、成分の変化が起こってしまい、焼酎の香味に影響するとのこと。この焼酎は、掘り立て仕込みに拘り、使用する芋は、畑から掘り上げてすぐに蒸して仕込むという。そのため、生産量には限界があり、年間限定販売の焼酎となっている。とはいえ、小鹿酒造のレギュラー酒「小鹿」も舐めてはいけない。ほんわかと優しく、すっきりとした酒質、これで十分楽しめる。そこも見越してのことなのか、「美し里」では、黒麹仕込みの原酒もブレンドしてあるという。黒麹によるコクが加わることで、白麹仕込みの「小鹿」にはなかった深みを費やすことに成功している。「美し里」を口にすると・・・まずは「旨い!」と思った。そして、蔵の成り立ち、大隈半島というテロワール。そして「小鹿」に対しての「美し里」、この「美し里」への限定販売という試み・・・そのすべてを受けて、「美味い!」と思った。どうやら「旨い」は直感的、反射的に発してしまうのに対して、「美味い」には時間経過で込み上げてくる変遷がある。そして、「美味い」には人の想いが強く影響していることも体験から知っている。確かに見た目の美しさも「美味い」にはあるのかもしれないが、その味わいを、届ける人の想いがなければ、本当の美しさなんて創り上げることは出来ない。「美し里」に限った話ではないが、ただ口にするだけでなく、想いや愛に触れ、「美味い」といえる人になりたい。この文章が「巧い」かどうかはおいて、個人的には「上手く」いったと思っている。

 

 

酒名:美し里

蔵元:小鹿酒造@鹿児島県鹿屋市

芋:黄金千貫

麹:米麹(白・黒)

蒸留;常圧蒸留

特徴:掘り立て芋仕込み

 

 

 

 

 

それでは、皆様の愛のご来店、心よりお待ちしております♪

 

 

 

 

 

スペースマジック株式会社
代表取締役(兼 とりぞの店主)
奥園侑亮(ZONO)

 

家を飛び出た19歳夏、身銭が底をつき始まったホームレス生活!その末、新宿西口で屋台を営むに至る。一期一会に杯交わす日々、商売の基礎を学ぶ。後に更生、実家山口県に戻り→自宅浪人→高知大入学→某IT会社入社→サラリーマンとなり東京に舞い戻る。しかし求める世界は違った。2011年、飲食業界へ転移、その一年後、某鳥料理屋の店長に抜擢される!更には焼酎きき酒師の資格を取得『焼酎教室』を設立し200名の生徒を築く!そして…2014年4月起業、スペースマジック株式会社設立、六本木に81席の居酒屋『九州鳥酒とりぞの』をオープン!そして2017年6月には念願の2店舗目『炎上鳥菜とりぞの』を出店!が、2018年7月、全権を委ねた店長に裏切られ閉店、12月には火災事故にて本館も失う・・・2019年、全てを喪失したZONOは、起死回生に向けて立ち上がる!そして今・・・『焼酎ユーチューバーZONO』として前代未聞な挑戦が始まる!

 

 

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